8 海外直接投資(FDI)のメリット・デメリット
FDIとは、ある国の企業や個人が、他の国に投資して事業を行うことを指します。 新規事業の立ち上げや既存事業の買収、新しい施設の建設、不動産への投資などが挙げられます。
近年、世界的にFDIが増加しており、中でも発展途上国は投資先としてますます魅力的になっています。
2019年、国連貿易開発会議(UNCTAD)は、海外からの投資フローが前年比5%増の1.3兆ドルに達したと報告しました。
国内投資の最大の受け皿は中国と米国で、次いで香港、シンガポール、オランダなどの受入国となっています。
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- Redaction Team
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FDIのメリット
- 資本流入と経済成長FDIは、その国にとって重要な資本源となり、新規プロジェクトの資金調達や雇用の創出に活用することができます。 その結果、経済成長の促進や発展につなげることができます。
- 雇用の創出とインフラの改善FDIは、新しい施設の建設や既存の施設の拡張を通じて、新しい雇用を創出し、インフラを改善することができます。 その結果、雇用の拡大や市民の生活水準の向上につながる。
- 技術や知識の移転:外資系企業は、新しい技術や経営手法を持ち込むことが多く、それを国内企業に移転することができる。 これにより、国内企業の生産性向上や競争力強化につなげることができます。
- 競争力と効率の向上:FDIは国内市場での競争の激化にもつながり、価格の引き下げや効率性の向上に貢献することができます。 その結果、市民の生活水準の向上や経済成長の拡大につながります。
FDIのデメリット
- 外国企業への依存と国内資源に対するコントロールの喪失の可能性:FDIは、経済成長と発展のために外国企業への依存を生み出す可能性がある。 これは、天然資源や戦略的産業などの国内資源をコントロールできなくなることにつながります。
- 文化の均質化と伝統産業の喪失のリスク:外国企業が新しい製品、サービス、ビジネスのやり方を導入する可能性があるため、FDIは文化の均質化にもつながる可能性があります。 その結果、伝統的な産業や文化的な慣習が失われてしまうこともあります。
- 国内企業への負の影響と所得格差の拡大の可能性FDIは、外国企業の資源や能力に対抗することができないため、国内企業にも悪影響を及ぼす可能性があります。 国内企業が生き残るために苦労する一方で、海外企業が繁栄することもあり、所得格差の拡大につながる可能性があります。
- 環境・社会への悪影響の可能性FDIは、公害や地域コミュニティの移転など、環境や社会への悪影響をもたらす可能性もある。 これらの影響は、規制や執行が弱い発展途上国において特に顕著になる可能性があります。
海外直接投資のメリット・デメリットのまとめ
前述のように、FDIにはいくつかのメリットとデメリットがある。
FDIは、資本流入、雇用創出、技術・知識の移転、競争力強化など、多大な経済的利益をもたらすことができます。
しかし、FDIのデメリットとして、外国企業への依存、支配権、文化の同質化、国内企業への悪影響、環境・社会への影響などがあげられます。
FDIのメリットとデメリットを天秤にかけ、どのようにバランスをとるのがベストかを検討することが重要です。
政府の政策や規制は、FDIの影響を形成する上で重要な役割を果たします。
税制優遇措置、労働法、環境・社会基準に関する規制などの政策は、ポートフォリオ投資への悪影響を最小限に抑えつつ、有益なFDIを誘致するのに役立つと考えられます。
さらに、政府は産業やインフラへの投資家となり、国内企業の競争力を向上させることもできます。
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